アスタリフトのインパクト

CMに松田聖子さんが出て来た時、「富士フィルム、本気だ!」と思った業界人は私だけではないはず。
当時はコーセーがアスタキサンチンを配合した化粧品を始めて発売。
タッチの差でコーセーの特許になってしまい、富士フィルムは「アスタキサンチンの効力」と大々的には宣伝できませんでした。

世間がアスタキサンチンという成分に群がっているのに、せっかくそれを使っているのに、PRに「アスタキサンチン」を使えないという苦悩。

化粧品メーカーだったら、ここで躓いていたかもしれません。
そこは異業種、さすがと言うべきか、成分が謳えないなら使用方法だとばかりに『ジェリーアクアリスタ』を売り出した。

普通のスキンケアは洗顔後、化粧水→美容液→乳液というステップですが、アスタリフトでは先行型美容液を挟みます。

『肌が飲む栄養』
そんなキャッチコピーとともに、肌に真っ赤なジェリーを付ける。

インパクトはありましたが、売り場仲間内では賛否がりました。
まず、スキンケア商品全体的にローズ系の香りを使用しているのですが、ジェリーアクアリスタの香りが特に濃い!

いや、バラの香りは美容に良いのですが、ニオイが濃いと抵抗ある人もいるのです。
でも実際に肌に付ける量はたかがしれていますから、そこまで「ニオウっ」というほどでもないですけどね。

後は、通販である程度の実績を残しているので、スーパーやドラッグストアの化粧品売り場でも販売を始めたのですが、資生堂のメインラインよりも単価が高い。
これをフリーで買っていく人が果たしているのか?

資生堂だって、美容部員さんが一生懸命接客して売っているわけですからねぇ。
なのにジェリーアクアリスタなんて9,000円ですよ。
9,000円の美容液を、デフレの中売る…

さすが異業種、やることが半端ない。



でもみんな買うんだな、コレが。


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写真屋さんが化粧品をつくる。
いやー、あの時はびっくりしましたね。だって写真のネガフィルムを製造していた富士フィルムがですよ、化粧品を販売しだしたんですから。富士フィルムよ、おまえもかって。それよりも少し前、味の素が得意のアミノ酸を使用したジーノを、大塚製薬がインナーシグナルを発売。化粧品の異業種参入が続いていた時期だったのです。でもね、味の素や大塚製薬はまだわかる。サントリーだってそんなに驚きません。富士フィルムですよ。異業
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美容液は2つ使う
アスタリフトをシリーズで使っている人は、ハリが出ると言いますし、うるおいも出て来たという感想を教えてくれます。ちょっと待った!当たり前だよ、それ!だって、化粧水の前にジェリーアクアリスタを付けるでしょ、化粧水の後にもう1本、エッスンスデスティニーという美容液を付けて、それで乳液ですよ?これで肌が潤わなかったら、意味ないじゃん。しかもメーカーは、両方を標準で使用するように案内している。スペシャルケア